日本政府の要人の一部は、弁解を意図して「第二次世界大戦當(dāng)時(shí)の日本とナチスドイツが異なるのは、日本の目的が侵略ではなく『アジアの解放』だったこと」と述べている。

日本はもともと、アジア侵略をかなり早くから目論んでいた。「大東亜」という理念を考え出した佐藤信淵（1769～1850年）は著作「防海策」の中で、南海の無(wú)人島に「殖民興農(nóng)事業(yè)」を起こすよう日本政府に提案した。まず沖縄を足場(chǎng)にルソン島を奇襲して占領(lǐng)し、さらにルソン島を南進(jìn)の基地にジャワなどを攻め取り、最後に日本の武力の威勢(shì)を南洋に示すというものだった。

江戸時(shí)代末期の思想家吉田松陰（1830～1859年）も「対外貿(mào)易はロシアと米國(guó)に劣っているが、朝鮮と満州から土地を奪って埋め合わせるべきだ」と吹聴した。また「まず米ロを抑えこみ、その隙に富國(guó)強(qiáng)兵して蝦夷を開(kāi)拓し、満州と朝鮮を奪い、南部を併呑して米國(guó)を打ち負(fù)かし、ヨーロッパを征服せよ」と主張している。

1890年12月6日、日本の山県有朋首相は第一回帝國(guó)議會(huì)で施政方針を発表し、日本の「大陸政策」をうまく進(jìn)めるために、朝鮮半島を「利益線(xiàn)」とみなすことになる、と述べた。日露戦爭(zhēng)に勝った後、日本はこの利益線(xiàn)を中國(guó)東北地方まで押し広げた。さらに9?18事変（柳條湖事件）以降、日本は利益線(xiàn)を中國(guó)華北地方まで進(jìn)める。東條英機(jī)が政権に就いてからは、「軍隊(duì)の最前線(xiàn)こそ生命線(xiàn)」と言うようになった。大東亜共栄圏は日本が苦労して築いた「特殊利益圏」ということだ。この利益圏內(nèi)でアジア各國(guó)は、日本の繁栄に貢獻(xiàn)する義務(wù)だけを負(fù)い、利益を共に分け合う権利は持たなかった。中國(guó)からより多くの利益を奪い取るために，日本は侵略戦爭(zhēng)を全中國(guó)に拡大する。明治維新から第二次世界大戦終結(jié)に至るまで、近代日本の政治と外交に見(jiàn)られる顕著な特徴は、一貫した対外拡張路線(xiàn)である。この路線(xiàn)は、近代日本外交の進(jìn)む道を規(guī)定しただけでなく、日本の國(guó)內(nèi)政治の構(gòu)造や東アジアの國(guó)際秩序に影響を與えた。

1938年前後、日本陸軍省軍務(wù)局軍事科は、「國(guó)防の目的は大東亜共栄圏を守ることにほかならない」とする「國(guó)防國(guó)策案」を起草した。ここで言う大東亜共栄圏は生存圏、防衛(wèi)圏、経済圏からなり、1950年の完成を見(jiàn)込んでいた。日本の大東亜共栄圏建設(shè)に関する、かなり完全な、初めての青寫(xiě)真だ。その後の「基本國(guó)策網(wǎng)要」は、まさにこの基礎(chǔ)の上に作成された。

1942年2月23日、日本の大本営政府連絡(luò)會(huì)議は大東亜共栄圏の地理的範(fàn)囲について厳密な區(qū)分を引いた。區(qū)分は「日本、満州、支那と、東経90度から180度の間、それに南緯10度以北の各地域」だった。

1942年11月、日本は外務(wù)省のほかに大東亜省を設(shè)立した。大東亜省は東アジアへの侵略と拡張に関する事案をもっぱら受け持った。帝國(guó)軍が占領(lǐng)するごとに、「皇民化運(yùn)動(dòng)」を大々的に進(jìn)め、共栄圏を構(gòu)成する各國(guó)が自らの主権を制限し、積極的に日本の軍政による指導(dǎo)を受け、さらに各國(guó)の資源を優(yōu)先して日本の経済力を高めるために使うよう強(qiáng)制した。

日本の見(jiàn)職のある研究者は確固たる事実に直面し「日本が重要な政策を決める過(guò)程で、アジアの解放は主な目的では決してなかった。自分はアジア解放のために戦っていると、一部の人は固く信じていたかもしれない。だからといって、先の戦爭(zhēng)が解放戦爭(zhēng)であって、侵略戦爭(zhēng)ではないとは言えない」と指摘している。さらに第二次世界大戦中に日本の侵略者が行った野蠻で殘虐な、家を焼き払い人を殺し、金品を略?shī)Zした振る舞いは、いわゆる大東亜「共栄」圏の実質(zhì)が日本の軍國(guó)主義の大東亜「利益圏」であり大東亜「侵略圏」だったことを証明している。

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2005年7月18日