中國最初の文學上の業績は紀元前6世紀頃に編纂された中國最初の詩集――『詩経』である。その後生まれた質樸な秦以前の散文、華麗な漢の賦、漢代末期の楽府民謡はそれぞれの時代の文學の風格を代表するものであった。唐代には、詩の創作が最盛期を迎え、李白、杜甫ら著名な詩人が輩出し、5萬余首の詩が後世に伝えられている。宋代は、詞の流行が最も際立ち、元代の文學上の最高の業績は雑劇である。明?清の時代の『三國史演義』、『水滸伝』、『西遊記』、『紅樓夢』など4つの長編小説は、豊富な文學と歴史の內容と獨特な蕓術の風格で、人気があり古今を通じて高く評価され、永く後世に伝えられている。
20世紀の中國文學には2、30年代と8、90年代にそれぞれ2回のピークが現れた。最初のピークとなった「新文化運動」は、初めから強い反帝國主義?反封建思想の色彩を帯びていた。魯迅に代表される進歩的な作家が、中國の現代文學の事業を切り開いた。魯迅、沈従文、巴金、老舎、張愛玲は中國文壇の大御所と見なされている。
20世紀8、90年代における國際的影響力のある多くの新作家と作品の登場は、中國の現代文學の成果と繁栄を具現するものである。作家らは現代の中國語で現代における中國の人たちの命と美意識の體験を表現する面でさらに成熟するようになった。集団としての創作レベルから言えば、現代の小説家が言語で物事を考え、表現する面で到達した蕓術レベルはすでにその先輩を上回るものとなった。ここ2年來、文學創作は「女流の世紀」に入っていると見られている。20世紀30年代に生まれた女流作家から20歳以上の新女性までが同じ時期に文壇で活躍しており、その創作の量と質はいずれも著しい地位を占めている。とくに60年代以後に生まれた女流作家の作品は古典的小説の中で設定された登場人物のイメージのパターンと価値観をがらりと変えるものがあり、現代社會の特殊の人文景観となっている。
中國には數十の文學賞が設けられている。そのうち、かなりの権威のある賞としては茅盾文學賞、魯迅文學賞及び年度中華文學人物選出などが含まれている。2000年に北京に建てられた中國現代文學館は18人の中國の最も著名な作家がかつて使ったことのある機、椅子、文具、數多くの文學作品、筆跡、翻訳文、書簡?文書、その他の資料を収蔵している。