神舟宇宙船打ち上げ基地で、「神舟5號(hào)」の総設(shè)計(jì)師である戚発軔氏へのインタビューを行った。

――どうして中國(guó)の有人ロケットは有人宇宙船で、宇宙往還機(jī)を選択しなかったのか。

　米國(guó)と舊ソ連は1960年代に有人ロケットの開(kāi)発を開(kāi)始した。中國(guó)も當(dāng)時(shí)、検討を始めたが、條件がまだ整っていなかった。中國(guó)初の人工衛(wèi)星が1970年に打ち上げられ、その後は衛(wèi)星開(kāi)発に集中。數(shù)多くの人工衛(wèi)星の打ち上げに成功し、一定水準(zhǔn)のロケット技術(shù)を持つようになった。1986年に始動(dòng)した「863計(jì)畫(huà)」の中には有人ロケット分野も含まれていて、有人ロケットの実験が開(kāi)始された。

　當(dāng)時(shí)、有人ロケット開(kāi)発について、どこから著手するか論爭(zhēng)になったことがある。多くの人がハイテク技術(shù)を利用した、何度も再使用できる宇宙往還機(jī)の開(kāi)発を主張。しかし、私を含めた一部の人は、宇宙往還機(jī)は複雑すぎて投資額が大きく、投資効果が予想に達(dá)しないと考えた。複雑なものは、時(shí)には不安全で、信頼できないことを意味する。その上、宇宙往還機(jī)は航空技術(shù)、飛行機(jī)技術(shù)への利用度や依存度が比較的高いものの、中國(guó)はこの分野が弱かった。打ち上げを成功していた回収型衛(wèi)星は、宇宙船開(kāi)発の參考になる部分があり、一方で宇宙往還機(jī)は、打ち上げ段階と回収段階における安全確保が非常に難しいため、最終的に有人宇宙船の開(kāi)発を選択した。

――神舟宇宙船の現(xiàn)在の技術(shù)レベルは國(guó)際的にはどの程度で、ロシアの有人宇宙船と比べてはどうか。

　我々の出発點(diǎn)は1960年代の舊ソ連の宇宙船よりも高く設(shè)定した。舊ソ連初の宇宙船は大変簡(jiǎn)単なものだった。1980年代になり、舊ソ連はようやく地球と宇宙を往復(fù)するソユーズTM宇宙船を開(kāi)発、現(xiàn)在まで使用を続けている。これに対し中國(guó)の神舟宇宙船は開(kāi)発時(shí)から地球と宇宙を往復(fù)する器材となっており、現(xiàn)在ロシアが使用している宇宙船と比較してほとんど差はなく、ロシアの宇宙船に比べてすぐれている部分もある。

　例えば、ロシアの宇宙船の直徑はたった2.2メートルで、3人が搭乗するのには狹すぎる。これに対し、神舟宇宙船の帰還モジュールの直徑は2.5メートルで、ロシアの宇宙船より約30％大きく、神舟宇宙船の帰還モジュール內(nèi)の利用スペースは現(xiàn)在のところ世界で使用されている宇宙船の中で最も広い。また、軌道モジュールの分離前は、宇宙飛行士の活動(dòng)空間を?qū)g験に使用することもできる。さらに、ロシアの宇宙船は帰還の際、軌道モジュールを宇宙空間の「ゴミ」にしてしまうが、神舟宇宙船の軌道モジュールは半年間巡航を続け、動(dòng)力?電力?制御システムを使って科學(xué)?技術(shù)実験が可能で、今後ドッキング技術(shù)の解決にも活用される予定。

　ロシアのソユーズ宇宙船はここ數(shù)年にわたり改良が行われ、ソユーズTMA1が今年打ち上げられるが、回収地點(diǎn)と予定地點(diǎn)との誤差が460キロメートルも離れるなど、改良後も問(wèn)題が多い。

――神舟宇宙船の研究開(kāi)発の過(guò)程で、海外との協(xié)力プロジェクトはあったか。

　この問(wèn)題をよく質(zhì)問(wèn)される。はっきりと「なかった」と言える。中國(guó)はかつて海外と協(xié)力したいと切望したが、成功しなかった。その後、自分たちでやろうと決意した。

――たった4回の無(wú)人宇宙船の打ち上げ実験だけで、有人宇宙船を打ち上げるのは科學(xué)的なのか。保障はあるのか。

　結(jié)果として回?cái)?shù)が少なかっただけだ。実験回?cái)?shù)を減らすために実験を少ししかしなかったわけではないが、大きな理由として資金的な制限があることは確かだ。しかし、我々は各専門(mén)家による実験の評(píng)価を通して自信を持っている。「神舟1號(hào)」から「神舟4號(hào)」まで、多くの改良を行ってきた。「神舟1號(hào)」では基本技術(shù)の考査を、「神舟2號(hào)」からは打ち上げ狀態(tài)を考査し、「神舟3號(hào)」、「神舟4號(hào)」では有人飛行中の安全を保障する設(shè)備やプログラムのシミュレーションを進(jìn)めてきた。各過(guò)程で計(jì)畫(huà)に基づき考査を?qū)g施し、各問(wèn)題點(diǎn)はただちに解決してきた。

――「神舟5號(hào)」は多くの一般市民にとって、何にももたらさないように見(jiàn)え、単なる象徴的意義しかないが、今回の打ち上げをどう見(jiàn)ているか。

　確かに「神舟5號(hào)」の打ち上げが成功すれば、大変大きな象徴的意義がある。同時(shí)に我々は、現(xiàn)在地球上で資源の減少が進(jìn)んでおり、石炭、天然ガスなどの資源に限りがあることを考えなければならない。宇宙には極めて多くの資源があり、仮に有人ロケットの打ち上げに成功しなければ將來(lái)の宇宙における中國(guó)の立場(chǎng)はない。

神舟宇宙船の打ち上げ後の第2期計(jì)畫(huà)では、有人技術(shù)を一歩一歩成熟させていく。この意味では「神舟5號(hào)」が実質(zhì)的な出発となる。

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2003年10月14日